【自閉症の子には叱らない方が良いと言われるのはなぜ?】叱ることよりも良い方法とは

せいくん

子育て中の心にそっと寄り添うブログ。 発達障害をもっと分かりやすく紹介。 せいくんは小学3年生、特別支援学校に通う三兄弟末っ子。 重度知的障害を伴う自閉スペクトラム症。(ASD) 発語なし、偏食、感覚過敏。 小さな身体で一生懸命生きています。ちょっとイケメン。 障害児の生活や支援学校、効果のあった療育グッズを紹介。



自閉症の子を育てていると、その対応に「甘やかしすぎだ」「だからわがままになる」といった、否定的な言葉をかけられることがあったり、冷ややかな目で見られることがあります。



健常児と自閉症児に効果のある言葉のかけ方や、対応に違いがあるからです。
自閉症児には、叱らない方が良いと言われる理由を紹介します。


叱らない=甘やかす ではありません。


自閉症児に何度叱っても同じことを繰り返す理由

息子は蛇口から出る水で遊ぶのが大好きです。

何度言い聞かせても、繰り返し叱っても、やめることはありません

気が付いたら翌日に、また同じことをやっているなんて日常茶飯事です。


ではなぜ自閉症をもつ子は、叱られたり同じことを繰り返し言われても、問題行動を起こしてしまうのでしょうか。




健常児は何度か叱られると「水遊びをすると叱られる」「水がもったいない」という見通しを持つようになります。

そのため、叱られるのは嫌な体験なので、大抵の子は水遊びをしなくなります。


ですが

自閉症の子は「見通し」を立てるのが苦手です。


再び手洗い場に立った時、今まで何度も叱られた体験があったとしても「水遊びをしたら叱られる」という見通しが立ちにくいという特性があります。




水道から出る水を見ると「水遊び=楽しい」というそのことだけが、頭の中でいっぱいになり、また叱られるまで水遊びを続けます。




たとえ叱られてその時だけやらなくなったとしても、また同じことを繰り返すのは、

やってはいけない見通しがつかないこういった理由があるからです。



見通しの例として

よく自閉症児にスケジュール表などを用いて視覚支援するのは、見通しが立ちにくい自閉症児がパニックにならないよう安心して、見通しを持たせるためです。

自閉症児にとって、自分で見通しを持つことは苦手な場合が多いとされています。



叱るのが逆効果な理由

自閉症児に叱ること逆効果だと言われることがあります。

しかしこう何度も問題行動が起きては、親も叱らずにはいられず、イライラしてしまいがちですよね。



でも

叱るより、正しい行動がわかるように教えてあげることの方がずっと効果的だと気付くと、私は子どもとの関わり方がガラリと変わりました。



息子がお世話になった保育士さんや特別支援学校の先生も、叱るのではなく、正しい行動を示す対応をしてくれています。



子どもは、やってはいけないことだと言われても、どうすればよいかを分かっていないと、次に繋がる正しい行動はとれません。




息子の行動の例

息子が食事中、お腹がいっぱいになり、残った食事をごみ箱に全て捨ててしまったことがあります。

そこで「そんなことをしたらダメでしょ!もうご飯あげないから!」と言ったとしましょう。

すると息子は大きな声で泣き、イライラして人にあたったり、パニックに陥るでしょう。



そして、強く叱られた辛い感情はなかなか元には戻りません。気持ちの切り替えがとても難しいのです。

そうなると得られるのは子どもの負の感情と親のイライラだけです

そこで問題行動が起きてからでも良いので、大きめのトレー等を用意し

「お腹がいっぱいで食べられなくなったらこのトレーの上に置いてね」と声掛けをしたとします。

のちにごちそうさまの絵カードを貼るのも良いでしょう。

息子は「ご飯を残す時はここに置いたら良い」のだとすぐに判断できます。


このとき得られるのは

  • 満腹になった時の片付け方
  • 食べ物を大切にする
  • 親は叱らずに良い方法へ導けた

ことです。


これが叱らずに次に繋がる良い行動になります。




水道で遊んでしまうことについては

  • 違う遊びや行動に誘導する
  • タイマーを使って水を出して良い時間を示す
  • バケツに水を張り、コップですくって遊ぶならOKなどの他の提案をする

など、親がアイデアを絞り出しながら子どもが納得できる方法を探し続けました。

良くない行動をやめさせる

水道の水遊びも食べ物を捨ててしまう行動も、子どもがいけない事をしていると、親はついやめさせる方法を考えてしまいます。

どうしたらやらなくなるのか…何度も叱り続けなければならないのか…と。



しかし、上記で紹介したように問題行動をやめさせようとするのではなく、良い行動を促す言葉かけに意識を向ける方がずっと効果があります。


強く𠮟り、問題行動を減らそうという行動は、子どもにとって何をすればよいのか混乱し、何も生まず、次の良い行動に繋がりません。


結果的に同じことを繰り返してしまいます。



いかに良い行動へ促し、それを積み上げていくかということを大切にします。

親の考え方や言葉かけ、意識を変えていくという方法ですね。





まとめ

叱らずに、良い方向へ導く対応や声掛けは、実際はとても難しいことです。


良い行動を促しても、はじめは上手くいかないこともあります。
でもただ一つ確かなのは、強く叱ってその次に上手くいったことが一度もないことです。



強く叱ってしまい、その場では一時的にやめたとしても、根本的な解決にはならず問題行動がなくなることはありませんでした。

日々繰り返される問題行動に対して、毎日怒鳴りつけたりイライラして叱っていたら、息子と私の精神がもちません。これが原因で、息子にも二次障害が出る可能性だってあります。



これらの経験から、息子と私のために、今できる判断は何なのか…と意識し行動するようにしています。



私も、良い方向へ導く対応が完璧にできるようになったわけではありませんが、その方法を知り、意識するだけで、これからの子育てが大きく変わると思っています。


関わり方を何度失敗しても、親も今から改めれば良い。

私はそれを繰り返し、叱るだけの子育てから脱却するために努力しています。




冒頭で

”健常児と自閉症児に効果のある言葉のかけ方や、対応に違いがあるから”

と記載しましたが、正直「良い方向へ導く子育て」は、全ての子どもに有効であると感じています。




「叱らない子育て」は甘やかす・放置するという事ではありません。

捉え方次第で、子どもの行動も未来も、そして親自身も変わります。



最後までお読みいただきありがとうございました。

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