放課後等デイサービスを利用する際は、これからどのような支援や関わりをしていくのか、子どもに合わせた支援の計画を事業所と一緒に立てます。
5年間デイサービスを利用した経験から、今まで立てた計画の内容と、支援の要望の出し方を紹介します。
Contents
個別支援計画書とは
個別支援計画書とは、 支援の内容と目標が書かれたものです。
保護者の意向や障害の特性を踏まえた上で支援サービスの内容を検討し、放課後等デイサービスの事業所が作成します。
作成は、デイサービス利用開始時と、その後6ヶ月ごとに更新をします。
個別支援計画は、指導員が何を目標として日々その子と関わっていくかを示し、6ヶ月後の更新時にそれまでの支援でどれだけ成果が出たかを測る基準にもなります。
個別支援計画書の内容
個別支援計画書の内容には、事業所によって違いがありますが、主に下記のような項目が記載されます。
- 本人や保護者の希望
- 障害による困難さや特性
- 学校での支援・指導の内容
- 支援の長期的、短期的な目標
- 支援目標到達のための具体的な支援方法
- 通院・他の福祉サービスの利用状況
- 週間のデイサービス利用予定表
その他、生育歴や障害者手帳の有無、診断名などが記載されることもあります。
個別支援計画書の例
実際、どのような内容が書かれているのか、息子が通う放課後等デイサービスの利用計画書の内容を紹介します。
本人(家族)の希望 | 楽しく遊びたい 人に気持ちを伝えられるようになってほしい 物を丁寧に扱えるようになってほしい 生活動作(排泄)を身に着けてほしい |
長期目標 | 日常生活動作を写真や声掛けを通して主体的にできる 放課後や休日に友達と同じ空間で楽しく過ごす |
短期目標 | 物の貸し借りを練習する ルールを守りながらプログラムに参加をする |
到達目標 | 具体的な支援方法 |
物の貸し借りを練習する | 友達と同じ活動をする機会を持ち、貸してほしい物や伝えたい事の発信があった時は、スタッフが場面に応じた言葉を代わりに伝えながら手伝う |
トイレへ定期的に促す | スケジュール表で見通しを持ち、声掛けも行う 正しい座り方を写真や声掛けで促し身につける |
手先の療育から 物の扱い方を学ぶ | 物の丁寧な扱い方を学び、大切にできる声掛けやイラストより学ぶ 手先の療育を通して、繊細な動作を身につける |
面談で私が出した要望を計画に入れてもらっています。
面談による特性や希望の伝え方
計画書の作成前には、必ず保護者との面談(モニタリング)があります。
そこで、支援してほしい内容や、関わり方の要望などを相談します。
何か支援で要望はありますか?
と聞かれることが多いので、今の特性や性格、要望をまとめたものから伝えると良いと思います。
家庭で行っている、癇癪や困りごとの対応方法の共有(一貫して同じ対応をするため)や、どんな風に関わって欲しいか等です。
特性や性格の伝え方の例
- 健康 元気・基礎疾患なし・一日遊んでも疲れない
- 生活 着替えは自力で可能・排泄はおむつ・性格は少し頑固
- 関わり 友達が好き・気になる人がいるとついていく
- 会話 発語なし・こちらの指示は声と絵カードがあれば大体通じている
- 好き嫌い すぐり遊びが好き・大きな音が嫌い
- 行動 夢中になっていることを無理にやめさせようとするとパニックになる。
- 安心材料 不安そうなときは、人に背中をくっつけると安心する。
- 願い 気持ちの切り替えができるようになってほしい・安心して過ごせる場を見つけたい
この内容は、学校の懇談でも聞かれることが多いので、まとめておくと便利です。
希望の伝え方まとめ
発達障害があると、困りごとの解決や出来るようになってほしいことが、たくさんあるかもしれません。
ですが、面談前に重点的に支援してもらいたいことをいくつかピックアップしておき3,4個くらいにまとめておくと事業所に伝わりやすくなります。
また、家での関わり方や、学校で行ってもらっていることも伝えておくと、同じ対応をしてもらえることがあるので、子どもが安心して過ごせますよ。
この支援計画は、特別な支援を必要とする子ども一人ひとりのニーズを把握して、長期的に一貫して的確な支援を行うことを目的としています。
私は息子の将来を見据え、生活スキル獲得に向けた希望を出すようにしています。
最後までお読みいただきありがとうございました。