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知的障害児の入浴について
知的障害を伴う自閉症の息子は8歳。
そんな息子のお風呂は、まだ介助が必要で、誰かと入浴することが必須です。
しかし、息子もいずれ大人になります。
障害者用のショートステイを利用したり、グループホームに入所する時がやってきます。
私たちの住む地域では、入浴の自立度合いによって利用できる福祉施設が増えたり、入浴回数が増やせたりする施設もあると聞きました。
ショートステイやグループホームでの入浴は、介助する人や施設負担の関係もあり、国の決まりで最低週2回は入浴をするようにとされています。
毎日入浴させてもらえる施設もあるのかもしれませんが、正直、夏場はつらいだろうなと感じます。
息子がどういった施設に入所するかまだ先の話で分かりませんが、できれば今のうちに自立度を上げて、親として息子の入浴回数が、少しでも多くなると嬉しいなと思うのです。
知的障害のある息子にとって、いつか勝手に自分の体が洗えるようになるものではないので、今から練習をしています。
身体や頭を洗ってあげる→自分でできる まで
全てやってあげるを卒業し、できる範囲での自立を目指して支援する方法を紹介します。
今息子は、自分で身体をしっかりと洗えるまでになっています。
お風呂の入り方を教えるコツ
健常児でも、幼い頃は頭の洗い方や体の洗い方を教えますが、障害のある子には、便利なアイテムや教え方を工夫すれば、スムーズに自立に繋がりやすくなります。
使いやすい道具を用意する
体を洗うことに慣れていない子は、まずは手でこすって汚れを落とすところからスタートすると良いです。
慣れてきたら、タオルやスポンジを使ってみましょう。
タオルやスポンジ
体を洗う道具は、タオルやスポンジなど子どもの使いやすいサイズを用意。
肌が敏感な子には、柔らかいタオルがおすすめです。
薄手のものだと、水を含んでも重くならず使いやすかったです。
せっけん
体を洗うせっけんは、ボディソープタイプを使うと「○回押して石けんを出す」と量を教えやすく、泡立ちやすいのでおすすめです。
泡立てることが難しい子は、泡で出てくるタイプのボディソープを使ってもいいですね。
体と頭を洗う順番を視覚支援
お風呂で視覚支援をするためにカードを作りました。
体を洗う
- タオルを濡らす
- せっけんをつける
- 泡立てる
から始まり、体のどこを擦るのか絵を見ながら確認します。
頭を洗う
- 髪を濡らす
- シャンプーを出す
- 泡立てる
で始まり、頭の擦る部分を赤で分かりやすく描いています。
意外と子どもは、せっけんやシャンプーを付ける前に、スポンジや頭を濡らすことを忘れがちなのでそこも教えます。
参考にしたサイト 無料絵カード お風呂 洗う順番
片付ける
使ったものを元に戻します。
タオルで拭く
お風呂あがりはタオルで拭くことも説明。
上から順番に拭きます。
みのまわりのきほん
私たちが日常生活で当たり前だと思っていることも、全て分かりやすく絵で教えてくれる本です。
背景が白で、分かりやすいイラストなので、コピーして絵カードにもできるのが便利。
服を着替える・片付ける・約束を守る・掃除の仕方・お手伝いをするなど、生活動作を習得できるようになっていて、とてもおすすめです。
息子はこれらの方法で、今では一人で体を洗うことができています。
次の課題は、洗髪と頭からシャワーをかけることです。
浴室のタオル掛けにカードを掛けられるよう、錆びないプラスチック製のカードリングを100円ショップで購入しました。
毎日使いやすいように掛けています。
カードを壁に貼って使っている方もいらっしゃいますよ。
入浴の目標とまとめ
息子の特別支援学校では、修学旅行などの宿泊学習に備えて、小学3年生から入浴学習があります。
その時に、できるだけ自分の体は自分で洗い、清潔にできるよう学びます。
つい、早く済ませたくて親が子どもを洗ってしまいがちな入浴ですが、スポンジの泡立て方だけでも練習を始めると、少しでも自立に繋がりますね。
うちは男の子なので、なおさら成人するまでに自分の身体を洗えるスキルを身に着けてもらいたいと思います。
全身綺麗に洗えるまでは練習に時間がかかりますが、根気よく教えていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。