手を繋ぐことを嫌がる息子に試した、4つの支援方法とその後の結果を紹介します。
自閉症息子が大人と手を繋げるようになるまでの話です。
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手を繋がない息子
息子は8歳を過ぎてから、一歩外へ出るとものすごいスピードで走りだすようになりました。
以前は不安そうに親の足にくっついたり、身体を密着させて歩いていたのに、まるでその不安が解けたように走ります。
以前、一緒に手を繋いで歩けなくなったことを、下記の記事で紹介しました。
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危険認知が全くできない息子は、危険な駐車場や道路、人混みであろうと突然手を振り払います。
しっかり握っていようとも、小学生になったその力はとても強く、不意に振り払われると止めることが出来ません。
出かけ先で突然走りだす息子の行動に、頭を悩ませていました。
車が走る道路の真ん中に立ちたいと癇癪を起された時は、私も混乱状態で、
「車が来て危ないから歩道を歩こうね!」なんて言葉、息子の耳は全く届いていませんでした。
そんな息子の命を守るために行ってきた支援と、その後の息子に合っていた方法を紹介します。
手を繋ぐことを拒否する子の多くには
- 感覚過敏
- 行動が制限されることが嫌
という理由があります。
手を繋げるために試したこと
身の安全を守るために、何とかしたいと思い、手を繋げるような様々な工夫を行ってきました。
息子に試したものを紹介します。
迷子紐(ハーネス)
手首に付けるタイプの物を購入しました。
実際つけてみたところ、手首周りのクッションはふかふかで、着け心地がとても良かったです。
鍵も簡単で使いやすく、ロープ部分も太めで切れる心配はありません。
ですが、息子は自由が利かないことに激怒。
結果、息子には向いていなかったようです。
使えたらとても便利だったのにな・・とショックでした。
紐を持たせる
手を繋ぐこと、手のひらの感触が嫌なのならばと、紐を持たせることにしました。
これなら、1分程度持ってくれます。
少し進歩ではありますが、安全面と持っていられる時間を考えると、物足りなさがありました。
紐が長いので、息子が急に離したときに車道に飛び出せてしまうからです。
ラクラク持手
電車のつり革のような商品で、電車好きの子ならヒットすると言われている持手です。
大人の腰ベルトに着けたり、カバンやベビーカーに付けることもできるので、とても便利です。
持ち手部分は、柔らかいグリップになっており、子どもの手でも握りやすくなっています。
息子にも購入してみましたが、興味をもってもらえませんでした・・。
安価で車の乗り降りにも便利なので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
交通ルールを教える
視覚優位な息子に交通ルールを教える方法です。
この方法だと時間はかかってしまいますが、将来を見据えた長期的な支援にはなります。
- 車にぶつかると痛い
- 手を繋いで歩く
- 白線の内側や歩道を歩く
これらを出かける前に息子と確認してから外出しました。
支援の効果
息子は、行動が制限されたり、強い力で手を握られることがとても不快だったようです。
何がどう嫌なのか辛いのかを、上手く大人に伝えることが出来ないので、探り探り良い方法をみつけていきました。
その中で息子には、
- 交通ルールをきちんと教える
- 手を握る時は大人が優しくそっと握る
ということが一番効果がありました。
今日は良い日。
— *イケメン自閉症せいくん*ブログ更新中* (@seikunnoouchi) March 16, 2022
普段2秒で手を振り払う息子が4分も手を繋いでくれた。今日は握るのではなく、ふんわり優しく添えるように手を繋ぐことを意識。きっと今まで、握る手が強過ぎて拘束感があるのが嫌だったのかな。繊細だ。また明日も息子の小さな手と繋げると嬉しいな。 pic.twitter.com/e7BZh6rb2S
とても小さなことですが、自閉症の息子の子育てでは、こんなことで出来るようになるの?と思うことが良くあります。
できるか分からなくても、いろいろな方法を試すことで、何か良い方法が見つかる時がきます。
できるようになったときは、親も助かりますし、子どもも落ち着いて過ごせます。
今では、身の危険を感じない程に手を繋いでくれたり、腕を掴んでくれるようになりました。
手を繋げるようになるための工夫でいわれているのが
- 手以外の場所を掴ませる
- 手を繋ぐ時間や距離を決める
- ハーネスを利用する
- 手を繋ぐことを徹底的に教える
などの方法がよく言われますが、どの方法が合うのかは、もちろんその子によって異なります。
息子にも様々な方法を試して、ようやく理解し納得できるものが見つかった気がします。
今ある困りごとを解決することももちろん大切ですが、大人になった未来を見据えてトレーニングしていくことも、大切なことなのかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。